経営者の戦略パートナーコンサルティング、無料メルマガも発行中!


ブログ
街場のアメリカ論9
2017年11月21日

トマス・ホッブスの「万人の万人に対する戦い」
ということばが典型的に示しているように、
自然状態にある人間はそれぞれの自己保存という
100%利己的な動機によって行動しているとするのが、
伝統的な功利主義の考えです。

各人の自己実現と自己保存についての権利は、
いついかなる場所、いついかなる状況においても
人間はそれを享受できるというのが「自然権」の思想です。

しかし、この自然権にはいささかの問題があって、
自然権の行使を万人が同時に求めた場合、
人間は終わりのない戦争と孤独状態へと導かれてしまいます。

このような社会はきわめて暴力的で不安定で、
ほとんどの社会成員は自己保尊、自己実現の望みを
かなえることができずに終わります。
(最強の個人がほしいものを全部占領するわけですから)

ですから、自然権はとりあえず「一時棚上げ」して、
自分の欲しいものを他者から奪い取り、自分の欲求にまかせて
他者に押し付ける「自由」についてこれを放棄する。

そして社会契約に基づいて創設された国家に自然権の
一部または全部を委ねる方が、結果的には私的利益の
実現の可能性が高くなるであろう、というのが功利主義の
考え方でした。
~内田樹~

つづく・・・・・

======================

HPはこちらから ↓
https://www.isseyhonda.com/

無料メルマガ『ほぼ日刊社長の仕事』の登録はこちらから ↓
https://www.isseyhonda.com/mail/

マーケティング・経営 ブログランキングへ

にほんブログ村

FC2ブログランキング






ページアップ