現代のアメリカや日本ほど
人間の欲求が膨張している時代はないでしょう。
「もっともっと」という状態です。
最近では見かけなくなっていますが、
仏教の修行者が托鉢という食物を乞い歩く修行が
ありました。
このとき修行僧が使う食物をいれる食器のことを
応量器と呼ぶそうです。
托鉢はこの応量器を掲げながら念仏を唱え行をする
わけですが、ここには厳しい決め事があるようです。
「托鉢は午前中に限る。応量器が食物で一杯なったら
残り時間があっても行はその時点でやめる。
応量器が満たなくても午前中に修行は止める」
比較的最近まで経済界もこのような厳しい戒めを
自らに課していました。
「物価の高下に拘わらず善良なるものを仕入れ、
誠実親切を旨とし、利を貪らずして、顧客に接すべし」
~現松坂屋デパートの前身、伊藤松坂屋の家訓より~
福沢諭吉翁もこんなことを言っています。
「儲かるときは、八分でやめておけ、十(とお)のうち二分(にぶ)
残して、この二分を先さまにあげてこそ、重ねての商談にも
花が咲く・・・・・・・」
これらの箴言から先達の時代の経営は、どこか自然というものを
意識していることが感じられます。
山の幸にしろ、海の幸にしろ採りつくしたら生命循環のサイクルを
破壊することになります。
このような簡単な戒めを守ることが、、実はわたし達には大変です。
「もっと、もっと」の気持ちを、どう制するか。
自らとの静かな戦いです。
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