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メディアの劣化
2016年06月17日

東京都知事の枡添要一問題を連日ニュースでも、
ワイドショーでも、ほとんどの局でメインで扱い続けてから、
どれぐらいの時間が消費されたのか・・・・

辞任が決まった現在は、すでにスポットを当てる角度まで
ズレている。
「自分たちが辞任に追い込んだと、自分たちの勝利だ」
よもや勘違いをしているわけではないでしょうね・・・
と聞きたくなる。

今回のような件で、都民が知事を信用できなくなるのは
当然のことだ。辞任するしか道はない。
事件の本質は公私混同、セコイということだろう。
突き詰める焦点もハッキリしていた。

ただ、ここまで枡添問題を集中的に報道する必要がある
だろうか。

甘利大臣の口利き問題は、検察が起訴できなかったから
終わりなのか、事件の悪質さは誰が見ても明らかだろう。
これで裁けないならば、政治家は何をやってもいいという
ことだ。

オリンピック誘致に使ったコンサルタントフィー2億3000万の
行方はどうなったのか。
誰に何の目的で渡ったのか、
電通はどのような役割を果たしたのか。

消費税延期への安倍政権の判断の是非は検証はしなくていいのか。
延期されるべき根拠の説明を明確にするべきではないか。
まさか、サミットの国際経済の危機的自体という理由を認めるわけ
ではないだろう。法的手続きに問題はないのか。

政治家の質の劣化が甚だしいのは、どう贔屓目に見ても否定できない。
しかし、マスメディアの劣化も同様に激しいのではないだろうか。
大騒ぎをする必要はないから、もっとプロらしく追うべきことを追って、
調査をして、事実をありのままに白日の元にさらして欲しいと願う。

何か、社会から真剣さというものが、どんどん磨り減っていくようだ。
枡添問題も、途中から枡添叩きに変わり、報道する側も、
インタビューを受ける街の人々も、何かのイベントをしているように、
妙に楽しげに見えた。見えている。
いったい、何が楽しいのだろう。

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