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レトロダクション(遡行推論)
2017年06月06日

近代科学は自然科学から確立された。その中に、
伝統的な論理学の方法として、演繹法と帰納法がある。
しかし、この2つでとらえきれない、現象がある。
その背後にある真理を把握する論理法がレトロダクションだ。

イギリスの経済学者、トニー・ローソンはこう説明している。

[演繹(ディダクション)]
一般から特殊への移行である。
たとえば、「もしカラスはすべて黒いなら、
つぎに現れるカラスも黒いであろう」
または、「すべての銅が電気をよく通すなら、
その断片は手に電気を伝えるだろう」
といった論理。

[帰納(インダクション)]
特殊から一般への移行である。
たとえば、「今見ているカラスが黒い、
ゆえにすべてカラスは黒い」
または、「どの銅断片も電気をよく通す、
ゆえにすべての銅もそうであろう」
といった論理。

[遡行推論(レトロダクション)]
観察された現象のレベルとは異なる、
より深いレベルへの説明の移行である。
それによって、原因となる因果メカニズムを
明らかにして現象を説明する。
たとえば、「カラス黒いという観察から、
(なぜカラスは黒いのか)黒くなる内在的メカニズムへ遡った説明」
または、「銅の断片が電気をよく通すという観察から、
内在的なイオン電導に関する、
銅の持つ伝導性の本質的構造へ遡った説明」である。

演繹や帰納の問題は、「実証」が本当に確かなものなのか、という疑問である。
「実証」された関係のみで現象を説明するには、
限界があるということでしょう。

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