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電通の社員の自殺から考える
2016年11月15日

電通の新入社員が自殺したことをきっかけに、
厚生労働省主導による電通への内部調査が始まった。

4代目社長吉田秀雄によって
1951年につくられた電通社員、通称「電通マン」の行動規範とも言える
「鬼十則」を改めて読んでみた。以下。

1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
2. 仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
3. 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
4. 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5. 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。
6. 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8. 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

こういうものは、書いた本人の経験からくる仕事観が色濃く反映する。
時代や企業内の当時の文化も垣間見られる。

現代において、この内容を徹底しようと試みれば、
多くの人がうつ病を発症するのではないかと危惧される。
心理学的にはポジティブマインド極に至るというところだろうか。

今回の事件では、残業や休日出勤といった勤怠のほうが注目
されているようだが、この会社の闇は、どちらかといえば「鬼十則」
に見られる企業のフィロソフィーや文化にあるのではないかと
わたし個人としては考える。

ただ、電通だけの問題ではない。
企業がマーケットが拡大する中で、面白いように業績があがった時代と
国内マーケットが縮小する中で、業績もプラスとマイナスを
繰り返しながら徐々に縮小に向かう時代の中での環境は大きく違う。

社会が多様化すれば、企業も多様化する必要がある。
株主の利益のために、働いている人々が犠牲を強いられるという
歪んだ企業の在り方そのものが問われているのではないだろうか。

世界中での疑問は、誰のための企業(会社)か?誰のための国家か?

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