クライアントのＨＰ改修のミーティングに
依頼があって立ち会った。

こちらのクライアントはマネジメントを中心に
サポートをしている関係で、
マーケティング戦略を構築しているわけではないが、
ＷＥＢの制作となると、どうしても考えないわけには
いかない。

ミーティングは、いきなりデザインやユーザビリティの
方へ向かっていく。
その流れを止めて、根本的な質問から入る。

「売り側から見るか、買う側からみるか。
私には売り側からの制作に見えますが・・・・・」

「このＨＰの最終的な目的は、買う側の人に
どのように行動してもらうことでしょうか・・・・」

「買う側の人は、何を見てこれはわたしに必要。
これはわたしの事だと判断するんでしょうか・・・・」

「そうすると、このトップの画面には必要な情報が
そのように提示されていますか・・・・・・」

結局、会社に戻り、掘り下げたミーティングを行って
出直しますという話になった。

ＨＰもチラシもリーフレットもＴＶＣＭも、
いずれも広告の媒体にすぎないから、
その前に検討しなければならないことのほうが
山のようにある。

それをマーケティングという。
日本では広告の表現の形のことをマーケティングと
勘違いしている輩が数多くいる。
アメリカから輸入された表面的な広告表現の手法を
マーケティングと勘違いしているんだろう。

申し訳ないが、そういうものは瞬間的にブームに
なったりするが、あっという間に消費されてしまう。
後には荒れ果てた荒野が続く。
商売そのものを駄目にしてしまう。

株式上場、利率、グローバルマーケット、どれも本質は一緒。
未来価値を先に買うことで儲ける。

商品、サービス、技術をもっと大事に丁寧に扱うべきだ。
スピードも、規模も重要ではない。
本当に必要としてる人、会社へきちんと正しく届けることが
マーケティングの最も重要な役割だ。

少なくとも、わたしはそういう信念に基づいてクライアントを
サポートしている。

もちろん、無から有を生むことはできない。
クライアントが商品、サービス、技術に対してきちんと
向き合って居てこそ、わたしはそれを磨くことができるわけで、
そういった努力がなければ何事もはじまらないのは
言うまでもないことだ。
世の中そんなに甘くはできていない。

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