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ありのままを受け入れないとどうなるか
2017年05月26日

愛媛県今治市に新設された加計学園獣医学部の
認可について重大な疑義が生じている。
現政権中枢の偏った意志によって、
本来、認可されるべきではなかったものが認可された
というものである。

文部科学省から内部文章の記録が見つかったり、
元事務次官が証言したりと次々と、その事実を証明する
証拠や証言がある。

また、別に今国会で強行採決されそうな「共謀罪」については、
国連の特別報告者であるジョセフ・カナタチ氏から、
法案に懸念を示し、再考を求める書簡が安倍首相に送られた。

ジョセフ・カナタチ氏は「プライバシー保護や表現の自由を
制約するおそれがあるということにはじまり、法案の定義が曖昧、
そして国民的議論が不当に制限されている。」
というまさに国内でも問題になっている論点を指摘している。

これに対する日本政府は菅官房長官が、
「特別報告者は国連の立場を反映させるものではない。
書簡の内容は不適切」と批判した。
更に抗議文まで送ったという。

カナタチ氏は
「日本政府の抗議文は、怒りの言葉だけで中身がない」
と反論した。

更に、多くの人々が安全対策が不十分ではないかと
懸念する原発の再稼働も次々実施されつつある。

問題はこれだけではない。
沖縄の基地移転問題、大阪の森友学園問題、
南スーダンの自衛隊派遣における判断、
日銀の国債買取問題、GPIFの株式運用・・・
まだまだある。

いずれの事象も、現在の日本政府の中枢である首相や
官房長官、大臣といった権力側の人々は、
自分達の意志に反するものを受け入れる姿勢を全く見せない。

この人々は、どうも、ありのままの事実を見ようとしない。
見たくないもの、聞きたくないものは知らないふりをしている。
私は幼い頃から比較的政治の動きにも刮目してきた。
私が知る限りにおいて、これほどまでに問題を引き起こす
政権はなかった。

ありのままの事実を受け入れ、その事実に真摯に対応しなかった
最たるものは、福島第一原発の津波対策、もっと突っ込めば、
日本の原発政策である。
最近では、東芝の経営問題である。
郵政のオーストラリアのM&Aの失敗も同根にある。
これらの企業は、全て民間企業で独立性は担保されいるはずだが、
共通する点は政府のご意向が多かれ少なかれある点だ。

面白いことに、こういった企業の責任者は問題に対する対応が
どこか他人事である。
「何かの力によって、そうしてきたんだから、俺の責任じゃないよ」
というのが、彼らの本音であるように見えてしまう。

理想、信念、夢といったある種ポジティブな幻想が私たちの
ありのままに、素直に反応する力を歪めていく。
太平洋戦争の戦略を検証した
『失敗の本質』という有名な著作がある。
当時の日本の中枢も、負けても、負けても、事実を受け入れない。
明らかに勝機がなくても、作戦を実行し犠牲を増やす。
結果、沖縄、広島、長崎をはじめとする一般人をも巻き込んでいく。
どこか、今の人々と似ている。
歴史に学ばない人は、歴史を繰り返す。

ありのままを見れない。この病いの根源は驕りである。

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