小説に関して、僕には師と言えるような存在はないんだけど、
ジャズのマイルズ・ディヴィス、彼が僕のロールモデルなんです。
彼のやり方は、新しい手法を取り入れると、
その都度どんどん煮詰めていく。
そうやってネジを締めるだけ締めると、
またバッと広がって別のシステムへ行く。
バップを煮詰めるだけ煮詰めると、
突然クールへいって、クールを煮詰めると、
次はハードバップ。
それが終わると、今度はモード、次に新主流派、
そして、いくぶん神秘的なところへ行ったかと思ったら、
あるとき突然エレクトリックに行っちゃう。
エレクトリックを煮詰め切ったと思ったらヒップホップ。
そうやって、1945年から80年頃まで三十五年間、
彼はつねに第一線でやってきた。
なぜそれができたかと言うと、
つねに後ろを振り返らず、新しいものをインテイクし
それを煮詰め、煮詰めきったところで新しいインテイク、
というダイナミズムを維持していたから。
マイルズ・ディヴィスの素晴らしさは、
新しいものの取り入れ方のダイナミックさとネジの締め方の
厳しさ、その二つにあったんです。
『夢を見るために 毎朝僕は目覚めるのです』
~村上春樹インタビュー集 1997~2009~
今日は壊れたリビングのエアコンを新しいものに替えた。
あちらこちらに本が積み上げてある我が家は、
こういうことがあると本の整理、移動が行われる。
そんな混乱した中から、久しぶりにお会いする本が何冊か
あって、その一冊がこの本だった。
村上春樹の凄さは、もちろん作家としての作品の面白さに
あるが、この人の仕事への考え方や取組はビジネス書よりも
勉強になる。
ネジを緩める。締める。感覚なんて経営者にもなくてはならない
感覚なんだ。
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