ソニーの井深大が書いた”設立趣意書”は
あまりにも有名だ。
この設立趣意書は全部で10Pに及ぶ。
その中でも会社設立の目的は、
一度は目にしてことがある方が多いと思う。
その目的の次には経営方針が7つある。
第一番目「従(いたずら)ラニ規模ノ大ヲ追ハズ)
第2番目「大経営企業ノ大経営ナルガ為ニ、
進ミ得ザル分野ニ技術ノ進路ト経営活動ヲ期スル」
第三番目「極力製品ノ選択ニ努メ技術上ノ困難ハ
寧(むし)ロ之ヲ歓迎、量ノ多少ニ関セズ最モ社会ニ
利用度ノ高イ高級技術製品ヲ対象トス」
これは、現代語でいえば、規模の拡大を追うことなく、
むしろ大企業には為し得ない領域へと技術を展開し、
他社にはい出せない高度な製品に取り組もうという
内容だ。
”ハイテクニッチを志す”そんなビジョンだ。
この経営方針が引き継がれることなく、
ソニーはそのブランド力を急速に失っていく。
井深→盛田→大賀↓出井↓
ビジョンの精神が継承されないのは、なぜか?
それは次の二つの理由による。
1.時代と共に、ビジョンの陳腐化が起こる
2.新しい経営者は前任者との違いを打ち出す
「前任者の路線を継承し・・・・・・」
は嘘である。
1については、時代の変化への対応であるから、
全力で対処すれば何とかなる。
しかし、2についてはなかなか難しい。
そのことによって失うものは想像を超えて大きい。
参考図書
三品和広
『経営戦略を問いなおす』
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