アダム・スミスの『国富論』は世界の経済学者に強烈な衝撃を与えた。
そのなかに、フランスの経済学者セイもいた。
セイは、国富論に心酔し、スミス、リカード、ベンサムなど当時の古典派経済学のモデル化をはかった。
セイの法則と呼ばれるもので、、それは「供給はそれ自身需要をつくる」というものだ。
言い換えれば、「市場に持っていったものはすべて売り切れる」ということだ。
現在の常識で考えると、売り出したものがすべて売り切れるということなく、
「このアイスクリームは特別にうまい」とか「このラーメンは別格に美味しい」などといた特殊なケースに限られる。
だから、セイの法則なんて「こんなバカな法則などない」となってしまう。
ところが、リカードは「この法則は、個々の市場では成り立たないが、一国の市場全体を考えると成立する」
と言っている。
国民総生産(総供給)をYとし、総需要を(個人)消費Cと投資Iだけからなる経済を考える。
※政府と外国は捨象する
Y=C+I
となり、つまり総供給と総需要は一致し、両者は恒等式で結ばれる。
この当時は、産業革命が始まって間もなくの頃で、慢性的なモノ不足の状態にあり、
生産されたものは基本的には全てが売れたので、このような考え方にも別段不思議はなかった。
供給を拡大することが国家の富を増やすことになったため、供給面に関心が注がれ、
需要は生産に自然と付いてくるものだと考えられていた。
つまり、供給面重視の経済学だった。
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