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構え3
2016年01月03日

構え3は多角化の程度と構成についてだ。

単純な事業の多角化では、
多くの企業が失敗している。
代表的な例はカネボウであり、
トヨタ自動車でさえ、
住宅事業においては業界下位である。

三品和弘(神戸大学大学院研究科教授)に
よれば、多角化というよりも
事業のシナジーという視点のほうが
重要であると指摘する。

ヒロセ電機、ウシオ電機、キーエンスなどは
多角化に手を染めない専業メーカーである。
しかし、製品構成をみるとその多様性は目をみはる
同業他社に引けをとらない奥行きを作り出している。

同じことは、シーズ追求型の会社にもみられ、
フェライト技術のTDKやセラミック技術の村田製作所も
奥行きに恵まれた一つの技術をとことん掘り下げることで
成功している。

その他、事業部制の多角化で成功している例には、
キャノンがる。
「右手にはカメラ、左手には事務機」の長期計画の下
主力事業がすべてイメージのインプットとアウトプット
という形でつながっている。

他の光学メーカー、露光装置とカメラのニコンや
内視鏡カメラのオリンパスが光学技術でつながって
いるなか、キャノンが事務機に進出して成功した理由は、
電卓を手掛け、この回り道で手に入れた技術にある
と三品教授は分析する。

非関連多角化で成功している例としてGEをあげているが、
これについては別の機会にしたい。

いうまでもなく、わかりやいシナジーを追いかけたいのは
同業他社も一緒だ。
難業に挑まなければ、非凡な結果は生まれない。
発展する企業は、何らかの形で奥行きのある構えをとる。

最後に確認すると、
戦略を考えるうえで、立地、構え、均整の3つのポイントが
必要だと三品教授はいう。
その2つ目「構え」の中の多角化(シナジー)が
今回のテーマだ。

「うちは、中小(零細)企業)だから関係ない」と考えていては
いけない。

繰り返しになるが、中小零細企業も戦略を考えることなしに、
経営はできない時代である。

まずは、考えるきっかけになれば幸いに思います。


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