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安全第一、営業第二
2016年03月29日

ヤマト運輸の小倉さんは、
若いころ、経営建て直しの任で静岡運輸に
出向していたことがあるそうだ。

ある日、労働基準監督署から呼び出しがあった。
出頭すると、署長が
「静岡運輸は管内事業所の中で際立って
労災事故が多い。事故が減るように努力してほしいと、
さもないと特別監査の対象にする。
管内に模範的な事業所があるから、
そこを見学して参考にしなさい」と言った。

その事業所は木工の工場であった。
大した設備のある工場でもないし、
安全のために大袈裟な投資をしている様子も
なかったが、その工場の経営者の話を聞いて
感銘を受けた。

安全は、要するに経営者の心構えによるところが
大きい。それが彼の意見であった。
工場には大きな緑十字の旗が飾られていた。
それは、どこでも見る光景である。
違うのは、壁一杯に大きな文字で、
「安全第一、能率第二」と書いた紙が張ってあった。

・・・・・・前は、本当に労災事故が多かった。でも、
人命の尊さを考えたとき、何としても事故を減らさ
なければならない。
それで考えたのは、能率を上げることだけを言っている
うちは事故はなくならないだろうということだった・・・・・

その気持ちを表すために、「安全第一、能率第二」という
標語を工場内に掲げた。時間が絶つにつれて安全の実績は
徐々に上がったが、能率は落ちなかったそうだ。

「安全も能率も、どちらもしっかりやれと言っていた時分は、
結局どちらも中途半端でしたね」
と工場経営者は言った。

工場から帰った小倉さんは幹部を集めて「安全第一、営業第二」
をモットーにして仕事をやることにしたと宣言した。

やがて労災事故は、少しずつ減っていった。
にもかかわらず、営業のほうはむしろ活発になっていった。

小倉さんは言う。
品質第一で頑張れという社長は多い。
だが、”第二”がなく”第一”ばかりあるということは、
本当の第一がない、ということを表していないだろうか。

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