『失敗の本質』日本軍の組織論的研究
~戸部良一・寺元義也・鎌田伸一
杉之尾孝生・村井友秀・野中郁次郎~共著
という本がある。
この本は、日本が大東亜戦争における諸作戦の失敗を、
組織てとしての日本軍の失敗ととらえ直したものである。
それぞれの作戦について、失敗のポイントが検証
されている。
○ノモンハン事件作戦
作戦目的があいまいであり、中央と現地との
コミュニケーションが有効に機能しなかった。
情報に関しても、
その受容や解釈に独善性が見られ、
戦闘では過度に精神主義が誇張された。
○ミッドウェー作戦
作戦目的の二重性や部隊編成の複雑性などの
要のほか日本軍の失敗の重大なポイントになったのは、
不測の事態が発生したとき、それに瞬時に有効かつ
適切に反応できたか否か、であった。
○ガダルカナル作戦
失敗の原因は、情報の貧困と戦力の逐次投入、
それに米軍の水陸両用作戦に有効に対処しえなかった
からである。
日本の陸軍と海軍はバラバラの状態で戦った。
どのような原因によって日本軍が敗れていくのかは
『失敗の本質』には、更に詳細に記されているわけだが、
このポイントだけを読んでも目を覆いたくなる酷さだ。
読めば、そう思う。
ただ、最近起こる日本企業の不祥事や政府の対応を
見ていると、これが日本人の本質なのではないかと
考えないわけにもいかない面もある。
組織のトップが方針を掲げると、方針そのもが疑われることなく、
戦略に矛盾があろうが、整合性なかろうが遮二無二に、
まるで目をふさぐように、行き着くところまで猪突猛進してしまう。
あまり考えたくないことだが、
日本人の個性として、会社経営の個性として、個人個人の個性として
民族のDNA的な個性として持っているのかもしれない。
そう用心しながら経営、国の動きにも目を配らなければならない。
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